ミネラル
鉄
鉄は赤血球のヘモグロビンを構成している成分で、体に酸素を運ぶ働きを持ちます。鉄は吸収率が低いため、不足しがちなミネラルといわれます。食品から摂取する鉄には2種類あり、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。「ヘム鉄」は肉や魚など、動物性の食品に含まれる鉄分で、「非ヘム鉄」は野菜や穀物、豆類などの植物性の食品に含まれる鉄分になります。「ヘム鉄」の方が「非ヘム鉄」よりも吸収率が高いといわれます。ビタミンCと一緒に摂取することで吸収が良くなります。
一般的に、鉄が不足しやすい傾向にあるのが女性です。女性は月経によって、毎月大量の血液を失います。また男性に比べて食事の量が少ないことからも、鉄が不足しやすくなります。貧血に悩む女性は多く、成人女性の1割が貧血症で、全体の半数近くが潜在的な貧血であるともいわれます。また、妊娠後期は鉄が不足する傾向にあります。妊娠初期は月経が止まり、胎児も小さいため、貧血の症状が一時的に良くなることもありますが、胎児が大きくなると、多くの血液が必要になるため、鉄が不足状態になりやすくなります。
貧血といえば鉄、という連想をする人も多いと思いますが、一時的に鉄を摂取しても、貧血の根本治療にはなりません。体内には貯蔵鉄があり、貧血を起こす人はこの貯蔵鉄が空の状態にあります。長期間摂取を続け、貯蔵鉄を充分溜めることが必要です。しかし、摂りすぎると鉄の過剰症になり、深刻な病気になることがあるので注意してください。